新興数寄屋建築家吉田五十八氏の「饒舌抄」に感動したT&Aが贈る建築談義


by t-ainfo
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

建築の勘所

〜吉田五十八が設計した日本画家の家が評判になり、ある知人の設計士が見せて欲しいと訪ねてきた。画家は快く案内したが、設計士はいきなり手帳を出して寸法を取って帰ってしまった。

後日そのことを画家は吉田に話をした。
「私の家にくるなり手帳を出して寸法を取って帰ってしまいました。私に対してどうした気持ちで作ったとも、住み心地はどうであるとかも聞きもしません。一体建築の気分というものを少しも考えていないらしい。なるほどあの設計士は寸法はこれに似たものを作るでしょうが、出来たものは全然違ったものになると思いますね。」と云われ吉田は画家の洞察眼に驚いた。

全く画家の云われた通り、建築は寸法は第二義で気分と云うか雰囲気と云うかそれを感得するのが第一義であらねばならない。特に日本建築においては然りである。
吉田五十八談(建築世界第三十巻昭和十一年一月号)

往々にしてディテールや寸法にこだわりいかにも設計しましたという気分になりがちであるが、重要なのはその場に生まれてくる空気である。

以前設計した銭湯テルメ末広でも同じようなことがあった。
その当時テレビや雑誌によく出た関係で業界で話題になり、よくメジャーを持ってお風呂に入りにきていた人たちがいた。いくら形をまねてもこの雰囲気は出せないだろうと湯船の中から見ていたことがあった。

建築の設計は形ではない。空気をデザインできたら最高である。

※人気blogランキングに投票くださる方はココをクリックください!!※

椿建築デザイン研究所
[PR]
by t-ainfo | 2005-03-21 21:32